kintoneで工数管理! プロジェクトの工数レポートをいつもの日報からカンタン作成

今回のkintoneで脱Excelをめざすブログでは、kintoneで工数管理を行う方法をご紹介します。プロジェクトなどのマネジメントをしている方は、日々のレポート作成が格段に楽になるので必見です!

工数管理における課題

工数管理の課題として、このようなことはないでしょうか。

  1. 正確な工数を集めることがプロジェクトマネジメントのはじめの一歩!けど、みんなちゃんと正しく入力してくれているのかな‥
  2. メンバーから工数データを集めたら、マネジメント用の分析!膨大な数字をまとめるのって意外と時間がかかる‥

kintoneは複数人で同時に使えますしスマホでも入力が行えるので、情報収集するという面ではプロジェクトのメンバーもストレス少なく使うことができます。

課題になるのは、「レポートの作成」です。プロジェクトの進捗や課題を洗い出すための分析用レポート作成が必須ですが、Excelなどでまとめると時間がかかり実態把握に時間がかかってしまいます。
今回はそんなお悩みを解消すべく、krewDataを使い、入力した工数データを元にプロジェクト全体の工数を簡単に把握する方法をご紹介します。krewDataがみなさんの代わりにレポート作成を行います!

なお、こちらはkrewDataドリルでご紹介している「プロジェクトの全体工数を把握する」の解説になります。

kintoneで工数管理

利用するkintoneアプリについて

工数報告アプリ
工数報告アプリには、各担当者がどのプロジェクトにどれくらいの時間を費やしたのか入力します。テーブルを使うことで1か月分を1レコードに入力できるような構成にしています。

工数報告アプリ

予定工数アプリ
プロジェクトの予定工数を登録するアプリです。プロジェクト開始前に毎月の予定を入力しておきます。

予定工数アプリ

工数状況予実アプリ(今回のゴール)
今回は、最終的に次のような形でデータをまとめた「工数状況予実アプリ」を作成します。
プロジェクトの予定工数と日々収集する工数の実績情報を同じアプリに集め、それらを元に工数の消化具合を確認できる場所となります。

工数状況予実アプリ

また、今回の集計では、つぎの2つが大切なポイントです!

  • 担当者が日々入力した工数データをばらしたり、新たに組み合わせることで「プロジェクト」という独自の単位で集計が行えること
  • 異なる所属の担当者が入力した工数であっても、「プロジェクト」という共通の単位で集計を行えること

krewDataの設定

アプリが揃ったので、krewDataの設定を行いましょう。最終的にこのようなフローを作成します。

krewDataの設定具体的な設定内容はkrewDataドリルでもご紹介していますので、ここから先はどんな考え方でこのフローを作成すればよいのかポイントをお話します。

ある程度「考え方」をおさえていただくと、他の分析を行う時にも応用がしやすいかなと思います。

【1】プロジェクト単位にデータを整形する

テーブルに入力された工数をレコードに変換する

テーブルに入力された工数をレコードに変換する

まずは、工数報告アプリの実績(テーブル)をレコード単位に変換します。krewDataの「テーブル展開コマンド」を使います。

工数入力アプリ

展開前後ではレコードの形がこのように変化します。

展開前後のデータ

これは次のステップでプロジェクトごとに総工数を集計するための下準備です。また、予定工数アプリと突き合わせるためにも、データの持ち方を揃えることが必要になります。

プロジェクトごとに工数を集計する

次にプロジェクトごとに実績の総工数を集計します。ここで使うのは「グループ化コマンド」です。
前のステップでばらしておいた実績データをプロジェクト単位に集計します。下の図の通り、プロジェクトごと1レコードに合算されています。

プロジェクト単位でグループ化する

【2】2つのデータを結合する

2つのデータを結合する

【1】のステップでこしらえたプロジェクトの実績工数と「予定工数アプリ」に登録されていた予定工数を突き合わせます。
ちょうど下の図のように同じプロジェクト、同じ年月同士の組合せで結合します。

予算と実績を結合する

結合するとこの通りです。予定・実績工数が1レコード内に集約されました。

結合後のデータ

【3】差異と差異率を計算する

プロジェクトの予定工数と実績工数が同じレコード内に集約されたので、ここからは差異や差異率を計算します。

差異や達成率を計算する

工数差異を算出

[実績工数‐予定工数]のように数式を設定します。

工数差異

差異率を算出

[実績工数/予定工数]のように数式を設定します。

差異率を計算する

【4】出力設定

出力設定

【3】までの設定で工数管理に必要な設定は完了しているので、あとは出力アプリである工数状況予実アプリにこしらえたデータを出力します。

出力する

分析アプリでは、プロジェクトの工数状況が確認できます。

工数状況予実アプリ

まとめ

krewDataを使うと、日報アプリのデータからデータを抽出してプロジェクト管理に必要な分析データをカンタンに作成することができます。どうぞお試しください!

krew.grapecity.com

また、すでにkintoneで日報アプリを運用している方も多いと思います。krewDataではデータの整形が柔軟に行えるので、アプリのフィールド構成にこだわらず必要な集計を行うことができます
krewDataドリルでは、データ整形・集計する上での小技や考え方をご紹介しています。ぜひ、こちらも目を通していただければと思います。

krew.grapecity.com

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